ヘアサイクル(毛周期)について

用語解説

薄毛の理解はヘアサイクル(毛周期)を知ることからです。育毛剤を使っても1か月程度では効果が現れないというのは、このヘアサイクルを理解すると納得できると思います。

ここでは、「ヘアサイクル(毛周期)」について簡単に説明したいと思います。

前回の続きですが、胎生期に出来上がった毛包は、一定のリズムで成長と退縮を繰り返していきます。これは、成長期、退行期、休止期の3つの期間に分類されます。

ヘアサイクル(毛周期)

成長期(2~6年)

まず、細胞が盛んに増殖、分化する時期が続きます。男性と女性では女性の方が成長期が長いようです。髪を切らずに伸ばし続けた場合、男性は腰まで、女性は身長程度まで伸びるそうです。

退行期(2~3週)

細胞分裂が停止し、アポトーシスという細胞が死滅する過程を経て、急速に細胞数が減少します。結果的に毛母は委縮することになります。

毛包は、上皮索と呼ばれる細長い構造体となり、さらに変性しながら上方へ退縮していきます。

休止期(約3か月)

休止期になると、毛根は棍棒状(棍毛)の形状になり、毛包の下端はどんどん上昇していき、立毛筋が付着する毛隆起という部分の近くまで達します。

ここには、毛包のもとになる幹細胞が存在しています。毛包下端の毛乳頭が毛隆起にある幹細胞に近づき、活性化させます。これにより、再び幹細胞が目覚め、成長期が始まり、二次毛芽という新しい毛包が形成されます。

次の毛周期に入っていく段階で、古い毛髪は脱落します。休止期毛の脱落は、タンパク分解酵素などが働いていることが知られています。

季節による変化

ヒトの場合、男女で多少の違いはありますが、成長期が2~6年、退行期が2~3週、休止期が約3か月です。毛周期の割合は約85%~95%が成長期、退行期毛が約1%、休止期毛が10%前後と考えられます。

約10万本あるヒトの髪の毛の10%(1万本)が休止期から成長期に移行するまでに3か月ですから、つまり、1日に抜ける髪の毛の本数も逆算すれば、50~100本程度抜けることは正常なのです。

育毛に関するサイトを運営していると、広告代理店から「秋は抜け毛の季節です!」などと言われて、広告の掲載をお願いされることがあります。

成長期毛の比率は春が高く、秋は低くなります。なので、秋は抜け毛の季節というのは科学的に正しいことです。「春は新シーズンで!」「夏は紫外線で!」など年中お願いされるわけですが笑。

まとめ

ヒトでは一つの毛孔から複数の髪が生えていることが多いです。ですが、一つの毛包から複数の髪が出ているわけではなくて、2~3つの毛包がグループを作って存在しています。

それらの毛包は別々のヘアサイクルを持っています。必ず成長期毛包と成長期もしくは休止期毛包とセットになっており、そのため、他の動物のように一斉に毛変わりすることはないのです。


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